憧れのスナフキン

 スナフキンは、旅と孤独を愛する住所不定無職の哲学ホームレス。

 

 ミイとは異母弟だが、しっかりしてそうな姉と違って生活力はない...って、えっ、スナフキンって、まだ子どもだったの?

 

その自由すぎる精神世界に憧れる「ムーミン」フリークのおっさんは、筆者の世代には多いことだろう。

 

 「おとうさん、ふじょうりって、なに?」

 

と、10歳になった筆者の息子が、どこかで聞きかじったむずかしい単語を尋ねてきたとする。

 

 スナフキンは、悩めるムーミンに対していつも本質をズバリとつく。そして、誰にでもにもわかるように話す。

 

とつぜん降りかかってくる災難のことだよ。

 

たとえば、大きな地震で家がなくなってしまうかもしれない。家族がバラバラになってしまうかもしれない。

 

ニョロニョロがたくさん出てきて街を荒らしまわったり、小さいとこだと、犬が突然かみついてきたりするかもしれない。

 

大事なのはね、そういう不条理に直面したとき、君がどうあるかということだよ。と、スナフキンは質問以外のことにまで飛躍するだろうか。

 

そこでヤケになるのか。それとも、なんとかしようと努力するのか。

 

そういう人々の姿を描いた本はたくさんある。

 

たとえば、フランスのカミュという人は、突然疫病に襲われた街の人々、つまり不条理のなかで努力する人たちの話を書いて、ノーベル賞までもらっている。

 

これからの人生、君は、いろんな不条理を経験する。

 

「だから参考にしたらいいよ」と、スナフキンなら難しい小説を読めとはいわないだろうけれど。