遺伝子組み換え作物の未来

 一般消費者には、いまだ得体のしれない遺伝子組み換え(GM)作物。

 

 実は、日本に輸入される大豆、トウモロコシ、菜種など約3000万トンのうち、約1500万トンはGM作物といわれている。

 

しかも、実際はほとんどが非GM作物とごっちゃになって輸入されており、実は政府もGM作物の正確な輸入量の調査ができないていない。

 

一部の食品類には

 

 「遺伝子組換は使用していない」

 

と表示はされている。しかし、外食産業を含めてどの食品類にどれだけのGM作物が使用されているのか、実態はよくわかっていないのだ。

 

だから、合成甘味料に使うスターチや酒類製造時に使う糖類などなど、GM作物は日常的に食べている。

 

GMが主流となった今、非GMは価格がその2倍。価値基準が「安さ」になってしまったデフレ社会では、GM作物が受け入れられるのはなおさらのことなのだ。

 

世界で生産される大豆やトウモロコシは、実は約90%が家畜用飼料に使われている。

 

だから、消費者は直接GM作物を口にすることはなくても、肉を食べることで間接的に摂取している。ブラジルの鶏肉やアメリカ牛など、100%GM作物で育ったと思ったほうがいい。

 

こういう輸入モノ、GM飼料のみならず、早く出荷させるための成長ホルモンと、高密度飼養による病気蔓延防止のための抗生物質まみれ。そういうのが安い肉を安くするゆえん。

 

安全性より安さが優先される。本当に大丈夫なの!?と思うが、直ちに健康被害がないから、危険性も実はよくわかっていない。

 

でも、人間のそのヤバいことへの直感は、正しいことのほうが多いと思う。動物は、食べていいものとだめなものを嗅覚で嗅ぎ分けるが、人間はカンで「こりゃマズい」と思うのだろう。

 

アメリカで生産される大豆やトウモロコシの90%超はこのGM作物。だから、消費者には「GM作物を食べない」という選択肢は、もはや存在しない。

 

1万年前の農耕開始以来、人間は、例えば大豆に全く別の生物の遺伝子を組み込んだキメラ作物を食べたことがなかった。

 

GM作物の生産が本格化したのは90年代後半。だから、我々がこれを体内に取り入れはじめて、わずか30年しかたっていない。

 

作物に大量の化学物質(農薬と窒素化学肥料)を使い始めたのは、人口が増え始め、食料の安定供給が必須課題となった50~60年代。

 

これまで人体や環境に多大な影響を及ぼし、一部の農薬は受粉に必要なミツバチの生態系さえぶち壊し、その悪影響は今になってようやく沈静化しはじめた。

 

GM作物は、人体にどのような影響を及ぼすのか。

 

農薬などの化学物質とは異なり、放射能と似たように、世代を経てみないとわからない。

 

動植物に、大腸菌を媒介に他の動植物の遺伝子を組み込んでしまうなんて、人類は進化の過程で自然がなし得なかったことを、つまり自然の法則に反することをやってのけた。

 

「絶対安全」と謳っていた原発もあのとおり。廃炉まで40年、多くの人が不安に怯え、福祉に使われるべき何十兆だかわからない国家予算が吹き飛んだ。

 

人は自然の法則を理解し、そして、それに反してはいけない。それは真理だと思う。それは、超越的なものを畏れ敬う、信仰心に似た気持ちかもしれない。

 

宇宙(自然)にも、ホメオスタシスみたいなものがある。人がそれに逆らうと、自然は必ず「その行為はやめろ」と人間に何らかの症状を出し、もとに戻ろうとする。

 

だから、人はいつか、なんらかの強烈なしっぺ返しを食らう。

 

「GM作物との因果関係は認められない」との医学的な見解がでてくるだろうが、何らかの症状が出ても、アメリカの医療業界が儲けの種にするのだろう。