秋田港からシンガポールへ

  港近くの保税倉庫から、玄米を詰め込んだリーファーコンテナが移動していきます。

 

 秋田港は、ここから3キロ先です。

 港にて通関、積み込み待機中のコンテナ。通関後、荷物は内国貨物から外国貨物へと変わります。リーファーコンテナにはバッテリーが搭載されていないため、写真のように常に電源に接続されていなければなりません。

  ご覧のように、温度は18度前後になるように設定しております。

 

 この時の秋田の気温が18度くらい、コンテナ内も18度くらい、シンガポールの倉庫もそれくらいなので、ずーっと一定のひんやりとした温度が保たれます。

 

 あとは、リーファーコンテナが船上で故障しないことを祈るのみです。故障したが最後、室内温度は瞬く間にドライコンテナ同様の70℃近くのサウナ状態になり、我が愛しのあきたこまちは、ボイルされてまったく別のお米に変質してしまう。

 

 どうか秋田美人のまま、シンガポールにつきますように!

 

 あきたこまちは、ついに旅立ちの時を迎えるのでありました。

 この高さ30メートルのクレーンは、奥のもっと巨大なガントリークレーンが船に荷物を積載する定位置まで運ぶものです。右下が人ですが、近くで見ると、なにかブロントザウルスとかそんな生き物を見ている気持ちです。

  こちらが、コンテナを船に積み込むガントリークレーン。奥に見えるのが、コンテナ積み下ろし中のコンテナ船。釜山経由でシンガポールへ向かいます。

 

 下部が人ですが、黄色が子供に見える、約2倍くらい高いです。秋田には1台しかありませんが、確か、仙台港には6台、東京や横浜にはその倍以上設置されているようです。

 

 これが世界有数のコンテナ扱い高を誇る釜山、香港、シンガポールになると、さらに規模の大きなものになるとのこと。

 

 このような流れで、あきたこまちの玄米は、約2週間かけてシンガポールへと旅立ちます(釜山での待ち合わせやシンガポール通関で計1周間ほどかかります)。

 

 あきたこまちは、大海原を行きます。