2018/05/09
 この年になると、親孝行でもしたくなる。 秋田から上京してきた母を連れ、国立能楽堂で狂言をみてきた。  以前、薬師寺で奉納狂言に触れたことがあった。腹の底から朗々と湧き出る歌声と、静まりかえる会場に響く笛や鼓を、あの緊張感のなかで、また聴きたくなった。...
2018/05/09
 貧血とは、集会で倒れる柳腰の少女のものばかりかと思っていた。が、倒れなくても「貧血」と呼ばれる症状に悩む人は多いらしい。  本来の貧血は、「脚気(かっけ)」とよく似ている。大航海時代の船員や白米を食べ始めた大名や公家、さらには兵糧に白米を用いた日露戦争の兵隊が、この脚気に苦しめられた。...

2018/04/26
赤地に黒い点々でおなじみのてんとう虫は、まるいからだに短足のアンコ型。漢字だと天道虫、あるいは虹娘。英語だとLadybug。 つつくとコロッとなって死んだふりをする愛くるしい小動物だが、野菜に巣食うアブラムシを1日100匹も食い散らかす、獰猛な肉食動物である。...
2018/04/17
世界中に農薬が普及し始めたのは、アメリカでは戦前から、日本などは戦後。その頃はまだ、残留性の高い、つまり直ちに健康被害のあるような農薬が使われていた。 60-70年代に入ると、豊かになった反動で健康被害の改善を求める声が高まった。政治家が動き、規制がかかり、ようやく自然や人体に配慮した農薬が開発され始める。...

2018/04/11
毎年人口が30万ずつ減る日本のコメ需要は、同8万トンずつ減少中。  去年と同生産量では、コメが余る。農家の自主的な生産調整は困難だから、国が介入する。  予算の都合で減反政策は曲がり角。しかし、とにかく「日本市場に出回る人が食べるコメを作らせない」ために、国はエサ米の生産にがっつり補助金を投じ始めた。...
遺伝子操作 · 2018/04/08
 私たちが食べている動植物、あるは医療は、今後「ゲノム編集」によって、大きく姿をかえる。 自然界では何十億年、これまでの品種改良では5~10年とかけてほとんど偶然に頼っていた突然変異を、高度な技術を必要とすることなく、ほんの一瞬で成し遂げてしまうのが、ゲノム編集。...

2018/04/04
子規庵は、上野の国立博物館から谷を下っていくような、鶯谷(うぐいすだに)にあった。  「子規」とは、教科書に出てくる顔写真の中で、史上もっとも落書きの対象となっている、正岡子規(ノボさん)のこと。  20代の早い時期から結核を患ったノボさんは、ほとんど動けなかった。...
2018/04/02
 九段下から半蔵門にかけてのお濠を、千鳥ヶ淵とよぶ。  この季節になると、お城からこぼれる満開の桜吹雪の下、お濠でボートを漕ぐのどかな風景が、ニュースに取りあげられる。  今年は、昨年より1週間ほど早く桜が咲いた。私がいったときはすでに、葉桜がちらほらみえていた。...

2018/04/02
 農協JAの会員数は1000万人、預金残高はみずほ銀行を凌駕する100兆円。  この3年間、安倍政権は経団連と双璧をなすこの圧力団体に配慮、価格を吊り上げるために国内のコメ供給をしぼりにしぼった。  コメは「お百姓さんが丹精込めた」政治作物だが、我々の業界では「コシヒカリ」「あきたこまち」「つや姫」などはA銘柄。...
2018/03/21
 シンガポールは外食ばかり、あるいは家食でもテイクアウトの人が多い。 だから、シンガポール人には「食の安全」なんて、意識している人はほとんどいないのではないか。もっとも、安くて味が濃いだけのホーカー食に、安全性を求めること自体、間違いではある。...

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